2024年7月31日に東京で開催されたSAP NOWは、SAPジャパンが提供できる価値、ソリューションの全てをご紹介するSAPジャパン最大のイベントです。当日はトークショー、セッション、展示などがあり、炎天下にもかかわらず、3000名を超える来場者がありました。
また、今年度は、「サプライチェーン」「人事」「顧客価値の変革」の3つのテーマ特化のイベントも併設され、B-EN-Gはサプライチェーンテーマの「SAP Innovation Day for Supply Chain」で講演を行い、展示会場にて講演で紹介したソリューションを展示しました。
日 時:2024年7月31日(水)
講演者:
ビジネスエンジニアリング株式会社 取締役 ソリューション事業本部副事業本部長 宮澤 由美子
ソリューション事業本部
デジタルビジネス本部デジタルコンサルティング部 シニアコンサルタント 柳沼 慧
デジタルエンタプライズ本部エンタプライズソリューション2部 副部長 中村 新
デジタルエンタプライズ本部エンタプライズソリューション2部 副部長 安永 雄介
ゲスト:
SAPジャパン株式会社 カスタマーアドバイザリー統括本部 インダストリー・アドバイザー 古澤 昌宏 氏
お客様の85%が製造業もしくは製造業のサプライチェーン関連であるB-EN-G。
サプライチェーン計画、調達・購買、基幹業務のエキスパートが企業間連携を実現する最新事例とソリューションを説明し、そして近未来ネットワークとしてデータスペースを取り上げました。
①SCM 高度化に向けた取り組みの歴史とVUCA時代において必要な取り組み (講演者 柳沼慧)
この20年間、日本の製造業におけるSCM課題は大きく変化しておらず、一方で、日本の製造業が自社生産体制やプロセス効率化を対応している間に、欧米企業は社外とのエコシステムを構築し、サプライチェーンのリスク見える化やシナリオプランニングを実現していると述べました。とはいえ、日本企業のSCM領域における新たな試みも進んでおり、以下の3つを紹介しました。
Parallel
・パンデミックなどへの対応を想定した計画・調整業務の並列化・LT短縮
・取引先と自社データを統合したEnd to End SCMシステムの構築
Connect
・サプライヤーとシームレスな連携による効率化を実現し、高付加価値業務(価格交渉、サプライヤー開拓、等)へシフト
Data Driven
・蓄積データを活用し、「千里眼」と「未来視」を手にしつつある
②内から外へ~SAP Business Networkによる具体的施策(講演者 中村新)
真のEnd-to-Endのビジネスプロセス確立、変化に強いSCMを実現するには、SAP Business Networkを使った外部コラボレーションの強化が有効であることをまず述べました。その理由として、一般的なEDIでは開発が必要で運用が手間であるが、Business Networkなら多くのプロセスが標準提供、常に最新機能のプラットフォームが利用可能であることを挙げました。その後、サプライチェーンコラボレーション(直接材購買のBusiness Network連携)のデモを実施しました。「Business Networkのことなら Business Engineeringにおまかせください!」と会場の参加者に伝えました。
上記、①②で、現状行われている企業の新しい取り組みを述べたあと、③④では、今年4月にハノーバーメッセで話題になった、データスペースや欧米の動きに触れ、SAPジャパンの古澤氏とともに近未来に向けての考察を行いました。
③データスペースの取組み紹介(講演者:安永雄介)
④データスペースについてSAPソリューション構想を聞く(SAP 古澤昌宏氏+安永雄介)
インダストリアルデータスペースはIndustry4.0を起源とする欧州発の分散型データ交換のフレームワークであり、欧州バッテリー規則が求めるサプライチェーン横断でのトレーサビリティ・カーボンフットプリント情報の管理にデータスペースを利用し始めている状況等をハノーバーメッセに赴き現地を見てきた安永がレポートしました。将来的にはサプライチェーン横断での生産効率化、需要予測への活用が期待されるとし、この状況は、かつての90年代のSAP R/3と同じようであることから、毎年ハノーバーメッセに参加しているSAPジャパンの古澤氏とQ&A形式で、サプライチェーンネットワークの近未来像と現実のギャップをどう埋めるのか?という命題について考察しました。
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社内のみならず、社外とも連携したサプライチェーンのためのBusiness Networkをブースで紹介しました。
社外との連携に課題を持っているお客様は多く、一方で従来のEDIが抱える課題への打ち手もない状況でしたので、Business Networkのソリューションのコンセプトにはご賛同頂けました。 B-EN-Gメンバーは製造業に寄り添う、ことをアピールするために作業着を着用し、説明しました。講演後も社内外連携について意見を交わすためにお立ち寄りいただいた方々もいらっしゃいました。
会場に足をお運びいただいた方々、また弊社講演をオンライン視聴でご参加いただいた皆様には、心より感謝申し上げます。
購買業務における企業間連携パッケージ 「SMART Package for Supplier Collaboration」